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ハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)による仮想化基盤の導入 御前崎市にて準備開始

 HCIはシンプルで新しい仮想化基盤のかたちです。Software Defined Storage(SDS)の機能により、 複数台のサーバの内蔵ストレージを束ねて、仮想的な共有ストレージを実現します。運用コスト削減、業務効率化、安全性確保はもとより、Microsoft 365の連携も見据えた環境を御前崎市様にて現在構築中です。
 導入においては、「Nutanix」を採用いただきました。当社の構築案件で3例目となります。

コスト削減と運用の効率化の実現に向けて

 HCIを導入することで注目される点は、大幅な効率化とコスト削減です。これまで御前崎市様では、ファイルサーバやウイルス対策のシステムを運用するためにオンプレで8台のサーバを使用してきました。しかし、HCI技術を用いることで、3台のサーバで同等、あるいはそれ以上の性能を発揮できるようになります。これにより、サーバの購入費用だけでなく、設置スペース、消費電力、そして冷却にかかるコストも大幅な削減が期待できます。

 HCIの最大のメリットはその拡張性と柔軟性にあります。必要な時に必要なだけリソース(処理能力や保存容量)を追加できるため、将来的なデータ量の増加や、新たなサービス導入にも迅速に対応できます。障害発生時にもシステム全体が停止することなく業務を継続できる「高可用性」もHCIの大きな特徴です。これにより、日常業務におけるITシステムの安定性が飛躍的に向上します。加えて、これまで必要だったバックアップサーバも不要となります。HCIはデータ保護機能が標準で備わっているため、別途専用のバックアップ機器を用意する必要がありません。これもまた、初期投資や運用コストの削減に大きく貢献し、システム全体の運用管理がシンプルとなります。

▼御前埼灯台

Microsoft 365との連携強化とA10によるセキュリティ強化

 今回のHCI導入では、Microsoft 365との連携も強化されます。日頃利用されているWord、Excelといったオフィスのアプリケーションは、Microsoft 365を通じて提供されるようになり、HCI上でこれらをよりスムーズかつ安全に利用できるよう環境構築をいたします。
 Microsoft 365の認証を制御において、特に重要なのが、A10ネットワークス製のソリューションを導入しセキュリティを高めた上で、三層分離のαダッシュモデルを実現する点です。A10の技術を用いることで、Microsoft 365へのアクセスがより安全に、そして効率的に行われるようになります。具体的には、外部からの不正なアクセスを防ぎながら、正当なユーザのみがサービスを利用できるよう高度な認証制御を行い、これにより御前崎市の重要なデータが保護され、安心してMicrosoft 365を活用できるようになります。

 さらにA10は「テナント制御」という機能も担います。これは、複数のユーザや部門が同じシステムを利用する際に、それぞれが独立した環境(テナント)で作業できるよう管理する機能です。これにより部門ごとのセキュリティポリシー適用やリソースの適切な配分が可能となり、よりセキュアで効率的なIT環境が実現されます。

 ローカルブレイクアウトによる新たなクラウドサービスの利用や通信の遅延の解消、快適なクラウドサービスの利用によって働き方の柔軟性の向上が期待されます。

▼恋人の聖地である「潮騒の像」

 今回、デジタル推進課職員様に置かれましてはご多忙な中、導入構築に向けた打合せや庁内の調整をしていただき、ありがとうございます。
この場をお借りして御礼申し上げます。