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統合型電子カルテシステム「PrimeKarte」 独立行政法人国立病院機構 豊橋医療センターで稼働

 独立行政法人国立病院機構 豊橋医療センター様(所在地:愛知県豊橋市飯村町、院長:山下 克也、病床数:388床)は、SBS情報システムの統合型電子カルテシステム「PrimeKarte」を採用し2025年6月1日より運用を開始しました。

医療の質と安全性向上へ

 豊橋医療センター様は東三河地域の中核病院として、質の高い医療の提供を目指しています。新システムでは、厚生労働省の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」への準拠や、国際的な標準通信規格(HL7 FHIR等)への対応が要件とされ、院内情報の円滑な共有と、将来の地域医療連携の基盤となるシステムの構築が求められました。
 以前の電子カルテシステムの更新時期を迎え、次期システムの検討を進められた結果、PrimeKarteへのリプレースを決定いただきました。弊社の豊富な導入実績と、病院様の運用に柔軟に対応できるシステムの将来性、そして導入から稼働後まで一貫したサポート体制を高くご評価いただいたものと考えております。

パッケージ標準機能の活用

 今回の更新プロジェクト成功の鍵は、パッケージの標準機能を最大限に活用する方針へのシフトです。豊橋医療センター様は、将来の拡張性や維持管理の効率性を見据え、これまでの業務プロセスを丁寧に見直し、システムに合わせて最適化するという先進的なご決断をされました。これにより、属人化しがちな業務フローが整理され、院内全体の業務効率と医療安全のさらなる向上が期待されます。

データ移行も一貫サポート

 また、今回は他社製システムからのリプレースとなるため、膨大な診療データの安全かつ正確な移行が最重要課題でした。この課題に対し、SBS情報システムが旧システムからの基幹データ抽出、および新システムへの移行、過去の診療情報を安全に参照できる環境の構築までを一貫して担当しました。診療情報の継続性を損なうことなく旧システム機器の撤去を進め、省スペース化と安全な情報活用の両立を実現しました。

安定稼働と今後の展望

 円滑な移行を支えるため、操作習熟には動画講習と集合研修を併用しました。職員の皆様はご自身の都合のよい時間に繰り返し学習でき、非常勤医師等へのフォローも可能となりました。リハーサルでは、職員の皆様の高い改善意識により事前に課題を洗い出し、万全の体制で本稼働を迎えられました。また、稼働開始後の数週間は弊社スタッフが現地に常駐し、操作に関する質問や運用上の課題に迅速に対応するサポート体制を敷きました。稼働当初こそ問い合わせはありましたが、現在は安定運用を実現しています。
 今後は、PrimeKarteを基盤として、蓄積される質の高い診療データを二次利用し、臨床研究や病院経営の質の向上に繋げていくことだけでなく、東三河地域の中核病院として、近隣の医療機関とのシームレスな情報連携を実現し、地域医療ネットワーク全体の強化に貢献していくことも期待されます。

▼豊橋医療センター様外観

 今回の導入にあたり、多大なるご協力を賜りました豊橋医療センターの皆様、関係者の皆様に、この場をお借りして深く御礼申し上げます。