SBS情報システムは、電子カルテシステム「PrimeKarte」の厚生労働省標準規格であるHL7®FHIR®への対応を実施しています。政府が「骨太の方針2022」においてヘルスケア分野のDX推進を重要施策として掲げる中で、標準規格に準拠した電子カルテシステムは、今後ますます市場ニーズが高まるとの考えのもと取り組んでいます。
- 医療情報標準化の豊富な知見
当社の医療情報の標準化へのかかわりは、2000年代前半に静岡県が進めた「静岡県版電子カルテシステム」事業から始まりました。2006年には本取組が厚生労働省から静岡県への委託事業として進められ、「厚生労働省電子的診療情報交換推進事業」(以下、SS-MIX)が誕生し、2011年にSS-MIX2に繋がるシステム開発を手掛けました。
その後も、各省庁の医療情報標準化事業に携わっていく中で、知識やノウハウを習得しながら、国策のデータヘルス改革で重要な位置づけを担う次世代標準フレームワーク「HL7®FHIR®」の自社製品への対応を進めています。
- HL7®FHIR®への対応
政府が掲げるわが国における健康・医療・介護を取り巻くビジョンを実現するためには、医療機関間の連携強化や医療に係るデータの集約と利活用が不可欠です。当社は、医療情報標準化の知見を有したヘルスケア関連製品のベンダーとして、標準規格に準拠した電子カルテシステムなどの開発は、当社が取り組むべきミッションであると考えています。その方針のもと2022年7月に開催された「国際モダンホスピタルショウ2022」では、HL7®FHIR®対応版のPrimeKarteを展示し、国が示した診療録管理体制加算に係る報告書におけるHL7®FHIR®への今後の対応について、当社としての方針を明確に示しました。
- 最新仕様への準拠、発展的な取り組み
PrimeKarteは、厚労省標準規格である「HS036 処方情報 HL7 FHIR 記述仕様」「HS038 診療情報提供書 HL7 FHIR 記述仕様」「HS039 退院時サマリー HL7 FHIR 記述仕様」に2023年度末までに順次対応していきます。現時点では、文書データの出力仕様(FHIRリソース仕様)のため文書出力機能のみの提供となっていますが、今後は厚生労働省より連携仕様が発表されましたら、新たな仕様に合わせ迅速に対応を進めていく予定です。
なお当社が開発した「構造化文書発行アプリケーション」はAPI化されているため、他社製品の電子カルテシステムでもご利用いただける製品となります。
医療情報業界を取り巻く状況や必要とされる技術や知識が日々変化する中、当社は業界の最先端を歩み、市場やお客様が求める製品やサービスをご提供し続けられるよう、情報収集や技術の研鑽に努めています。何かご不明点やご要望などございましたら、お気軽に当社にご相談ください。
▼システム間連携イメージ
