吉田町様は、継続的な行政サービスを提供するため、コロナウイルスの罹患などにより職員が自宅待機となった場合においても緊急的に連絡をとれるよう、自宅にいながら職場にある自分のパソコンを操作・閲覧することができる環境を整備しました。
- コロナ禍での働き方を見直して
自治体の業務は、個人情報をはじめプライバシーに関わる情報も多く取り扱うため、自宅や庁舎外での業務を行うことは難しいと考えられていました。しかし、コロナ禍で職員様にも罹患者や濃厚接触者が発生する中、体調は良好でも通常業務をやむを得なく行えなくなるケースが散見されました。
また、昨年の静岡県内を襲った豪雨やいつ起きてもおかしくない地震、津波といった災害に直面した場合であっても、業務を滞りなく遂行し、住民サービスを低下させないためにはどうすべきかと考えられた結果、吉田町様は庁舎外でも一部業務を行える環境を整備することを決めました。
▼吉田町役場 外観

- セキュア且つフレキシブルなネットワーク環境
そこで当社はソリトンシステムズ社の「Soliton SecureDesktop」サービスを提案しました。庁舎の中でLGWAN接続されている端末を、外部からインターネット回線を経由して画面転送する仕組みです。インターネット回線を使用することで、LGWANの環境がないところでも使用ができるフレキシブルな構成を実現しました。しかし、インターネット回線で直接庁舎内へ接続することはセキュリティポリシー上認められていないため、よりセキュアなセキュリティクラウド回線を経由し、庁舎内へ接続しています。
さらなるセキュリティ担保のために、デジタル証明書の認証と通信の暗号化を使用するとともに、接続先端末(庁内に置いてあるLG端末)・接続元端末(外部から庁内にある端末を閲覧、操作するための端末)は庁内にある専用のファイヤーウォールで特定通信を許可されたものだけに限定しています。
▼Soliton SecureDesktopを使用した本業務の概要図

- 今後の展望
今回の導入をご担当された職員様は、「今回の事業で、自宅待機している職員と緊急的に連絡を取れる体制を整備することができたが、今後はこの仕組みを利用し、出張や外出時に庁舎外でも庁舎内のデータ情報を活用することができる『モバイルワーク』へ活用を拡げつつ、将来的には自宅で業務にあたることができる『テレワーク』まで拡充できるよう検討していきたい」と話してくださいました。
当社としましては、皆様の時流に合わせた庁内のインフラ環境の整備に尽力するとともに、働き方改革につながるような新たな技術について研究、提案を続けてまいります。