身延町早川町国民健康保険病院一部事務組合が運営する飯富病院様(山梨県身延町、朝比奈利明院長)は、SBS情報システムの電子カルテシステム「PrimeKarte」を導入し、2023年3月1日から運用を開始しています。
- 峡南地域の医療を支える中核病院
飯富病院様は、設立から約70年に渡り、峡南地域において住民の方々の健康を守り続けている中核病院です。在宅医療に力を入れており、訪問診療、出張診療、訪問リハビリテーションに加え、在宅サービスステーションを運営しています。
他社製のオーダリングシステムを導入されていましたが、システム更新のタイミングで電子カルテ化を決断し、当社製「PrimeKarte」の採用を決定していただきました。
▼飯富病院 外観

- 出張診療・訪問診療に注力
へき地医療拠点病院である飯富病院様は、峡南地域全域で出張診療を行い、早川町内に7か所、身延町中富地区に2か所、同下部地区に3か所の合計12か所ある診療所をカバーしています。出張診療では、医師用と事務用のノートPC、モバイルプリンタに加え、モバイルルータを持参し、診療所と病院を接続します。病院との接続には、専用ソフトウェアを使用することで、セキュリティを確保しています。病院に設置されている専用端末に診療所からリモート接続することにより、PrimeKarteの利用が可能となります。
また、出張診療所では、文書や処方箋の出力が必要となりますが、モバイルプリンタを利用することで診療所で出力することが可能です。これまでは出張診療、訪問診療では、処方箋等のオーダ内容は帰院後に改めて入力する必要がありました。また、持参していない検査結果や画像の参照は行えませんでしたが、電子カルテを利用することで、これらの参照が可能となりました。
今回のプロジェクトで中心的な役割を担われた医事課の若尾光生様から「これまでは、紙カルテや前回検査結果などを持参する必要があり、持参していない情報は参照することができませんでした。電子カルテを導入したことにより過去データや画像参照が行えるようになったため、日々の業務の利便性が向上するなどの効果があると期待しています」とのお言葉をいただきました。
- スムーズなシステム切替を実現
今回のシステム更新は、暦の関係から平日の切替作業となったため、業務が終了した後にシステム切替を実施しました。
そのため、機器の入れ替えなど事前に対応可能な作業を行ったほか、システム切替に伴うデータ移行作業を早めに実施したことなどにより、安定した稼働となりました。
- 身近な存在として手厚くサポート
飯富病院様から当社までは、2021年に中部横断自動車道が全線開通したことにより1時間もかからず、非常にアクセスがよい環境です。
一方で、飯富病院様をはじめとする全国の病院様は、オンライン資格確認、電子処方箋対応、2024年の改正医療法施行による「医師の働き方改革」の推進など、社会情勢に合わせて多種多様な対応を迫られています。当社は、飯富病院様に対して、静岡県内のお客様と同様に、身近な存在としてサポートを続けていきたいと思います。
コロナ禍でのシステム稼働準備や他社製システムからのリプレースとなり、職員様にはご負担をお掛けすることもあったかと思います。そのような中で、円滑に稼働を実現できましたのは、職員の皆様の多大なるご協力があったからこそだと強く感じています。あらためて、この場を借りて深く感謝申し上げます。