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静岡県「ふじのくに防災情報共有システム(FUJISAN)」 AWSで運用開始 新機能も追加

 静岡県様は2024年7月から、SBS情報システムが新たにAWS(Amazon Web Services)に構築した環境で災害時情報共有システム「ふじのくに防災情報共有システム」の運用を開始しました。チャット機能やコメント機能など利便性向上に向けた新たな機能を追加しています。

静岡県における災害時情報共有の要「FUJISAN」

 静岡県様では2011年から、「ふじのくに防災情報共有システム(FUjinokuni JointlyInformation System And Network:FUJISAN)」を運用しています。FUJISANは、基礎となる道路、避難所などの情報をデータベースとして保有するとともに、災害時には被害情報を収集し、その情報をGIS上に表示します。これにより防災関係機関や市町と情報共有を行い、Lアラートや緊急速報メールなどを通じて住民に情報発信を行う役割を果たしています。
▼FUJISAN画面イメージ(災害発生状況画面)

安定稼働、低コスト化の実現

 さらなるサービスレベルの向上を図るために、FUJISANの新たなクラウドサービス基盤としてAWSを採用しました。新サービス基盤では、アーキテクチャとしてFaaS(Function as a Service)を採用しているため、システムの運用主権を確保し、防災システムとしての安定稼働を実現しています。
 また、クラウドサービス基盤の特長である伸縮性により、適切なリソース使用が可能となり、低コストでの運用を実現しています。

新機能による業務効率化

 今回の新たな環境への移行と合わせて、新機能を追加しています。主な機能は以下の通りとなります。
◆チャット機能:チャットによるリアルタイムコミュニケーションを行うことで、迅速な情報共有を実現し、災害対応記録としての保存も可能としています。
◆コメント機能:被害報告などの情報に対し、コメントによりレスポンスを返すことができます。これにより、状況に応じた追加の報告指示や適切な支援の実行といった意思決定の効率化を実現しました。
◆ファイル共有プラットフォーム:高拡張性を持つ専用のオブジェクトストレージを採用し、実質無制限のファイル保存容量を実現しました。
▼FUJISAN画面イメージ(ダッシュボード)

共通基盤連携への対応

 FUJISANは2013年以降、医療機関情報を医療ネットしずおかから受信し、システム上の医療機関マスタとして管理してきました。国(厚生労働省)の方針で医療機関情報は全国統一的に新たに構築する共通基盤(G-MIS)に統合管理されることとなったため、G-MISに備わるCSV出力連携APIを利用し、FUJISANとの医療機関情報の連携を実現しました。

 防災情報共有システムの導入検討および防災業務で効率化やDX化を目指す自治体様は、ぜひ当社にご相談ください。