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2021年4月運用スタート 静岡市災害情報共有システムSUNPU

 SBS情報システムは、静岡市様より「静岡市災害情報共有システムSUNPU」の導入業務を受託し、2021年4月1日に正式に運用をスタートしました。クラウド環境で動作するメインシステムと、庁舎内サーバ上で動作するバックアップシステムを組合せた、耐災性の高いシステムです。

システム導入の背景と目的

 静岡市様では、大雨や台風などの影響による災害対応が必要になった場合、市政総合ネットワークのシステムを利用していました。しかし、情報の入手は電話やFAX、情報の共有はホワイトボードに手書きなど、アナログな手法に頼ることが多くありました。また本部に情報が集約されるため、職員間で一元的な情報共有ができないといった課題がありました。
 そこで、静岡市様は職員間で災害情報を共有することができるシステムの開発を検討、当社システムの導入を決定しました。このシステムにより、迅速な情報収集、一元的な情報共有、正確な情報発信などの、災害対応業務の効率化を支援します。

パソコンやモバイル端末から情報共有を可能に

 今回導入した静岡市災害情報共有システムはクラウド上に構築され、インターネットに接続したパソコンやタブレット、スマートフォンなどを通じどこからでもシステム利用可能です。
 情報が表示される画面は、各端末に合わせたデザインで、収集された災害情報を一元的に「見える化」する構成になっています。
 また、情報収集のためには各端末から素早く正確に情報入力をする必要があります。情報入力時に、各入力項目に適切な初期値や入力例をアシストすることで、操作者の労力を軽減する仕組みにしています。詳しい入力方法などは、アイコンにマウスオーバーした時にだけ表示させるなどし、見やすいながらもマニュアルのいらないシステムにしています。

信頼性と拡張性の高いシステム

 本システムは、クラウド上にシステムを構築し、データセンタおよび通信回線を二重化し、信頼性を高めています。さらに、庁舎内に設置したサーバにバックアップシステムを構築しています。一時的な回線問題で庁舎からクラウドシステムが使用できない場合でも、バックアップシステムによる運用が可能です。回線復旧後は、クラウド⇔バックアップ間でのデータ連携により最新情報の共有が可能になります。
 また、クラウドシステムのため、他システムとの連携が追加されても機器の追加、交換などを必要としません。

システム導入の効果と今後の展開

 本システムの構築を担当された静岡市危機管理総室の増田主任主事は「平時からマスタデータの管理ができること、訓練モードが備え付けられていることなどにより、実災害時における入力者の負担を軽減することができると考えています。また、ふじのくに防災情報共有システム(FUJISAN)や静岡市防災メールなどのシステム(両システムともに当社構築)と連携させたことで、業務の効率化が実現できることを期待しています。今後は、さらなるシステム連携や機能拡充により、より使いやすい環境の整備に取り組んでいきたいと思います」と今回の導入の効果と今後への期待を述べられました。