鶴巻温泉病院様インタビュー
- あいマッチ 導入前の入退院調整業務のご負担やお悩みはどのような内容でしょうか。 【入院受け入れに関して】
ファーストコンタクトは電話での聞き取りから始まり、診療情報提供書等他の書類をFAXで送っていただいていました。電話ではほかの業務に取り掛かっている合間でも対応せざるを得ないことがあり、聞き違いのリスクもありました。また担当者の方に折り返しのご連絡をしても、席を外されておりスムーズに情報の確認ができないことも多々ありました。紹介元となる急性期病院様のソーシャルワーカーが多忙であることは十分承知しているため、申し訳ない気持ちもありながらのご連絡となっていました。
また電話相談後、診療情報提供書等の書類がFAXで送られてくるタイミングが読めないため、ほかの書類と紛れてしまい、審査が遅れてしまうこともありました。
【転出先への折衝】
複数件打診する際に、電話相談、FAX送付票の作成、FAX送信と打診する施設分の対応をする必要があることが、業務の負担となっていました。電話は担当者不在で何度も連絡することとなり、FAXの送信は誤送信がないように細心の注意を払う必要があり、ダブルチェックをする、到着確認をするなどの対応が必要でした。
- あいマッチ をご利用した運用内容や変わった点、効果などお聞かせいただけますか。
【入院受け入れに関して】
3営業日以内に返信をするという運用のルールがあるため、業務が立て込んでいるときには一区切りつけてからの対応ができ、1つ1つの業務を集中して行うことができました。いただく情報は紹介者元の方が入力したものになるので、電話で聞き取るより正確な情報が手元に入ります。個人情報を消した診療情報提供書はmedical B.I.G. net の患者情報にアップロードされるので、必要な時に印刷をして処理することができます。審査が通れば今まで通りの電話で個人情報のやり取りなど入院調整に向けての情報共有となるため、受け入れのできない方の件で複数のやり取りをしなければならないという状況が減りました。【転出先への折衝】
複数の施設に打診をする場合でも診療情報提供書などの情報のFAX送信は専用のFAX番号へ1回で済むため、誤送信のリスクを減らすことができ、送信票作成の手間も省けます。医療行為のある方の受け入れ可否など問い合わせレベルの相談もmedical B.I.G. netでできるため、電話でのやり取りが減り、担当者の方が不在で確認できなかった場合の折り返しの連絡が面談中に来てしまうということも減りました。
- 入院受入れと転院先等への折衝ではどちらの立場でご利用になるケースが多いのでしょうか。 電話の利用も含め、それぞれの立場における折衝の操作や患者情報などを伝える方法を教えていただけますでしょうか。
medical B.I.G. netのスタートが病院からのスタートだったということもあり、急性期病院からの入院相談(折衝)が多くあります。当院では入院相談の担当が中心となり、medical B.I.G. netの操作を行っていますが、担当が不在となる週末でも対応できるよう、ファーストコンタクトは看護師、MSWは操作ができるようになっています。medical B.I.G. netで診療情報提供書を受け取り、書類審査が通った段階で当院から紹介元の急性期病院にお電話で審査が通った旨でお伝えし、medical B.I.G. net上で伏せられていたお名前などの個人情報や、こちらからの確認事項をお伺いします。
- medical B.I.G. netに参加検討中の施設へのメッセージや、今後のご期待などご自由にコメントをお願いします。
実際に使ってみた私たちの意見をmedical B.I.G. net事務局やSBS情報システムのみなさんが聞き取り、柔軟に対応いただけているため、私たち使用者が作り上げるシステムとしてとらえることができています。medical B.I.G. netに参加する施設が増えるほど、私たちソーシャルワーカーは業務の効率化が進められると思っています。
退院先の選択肢が増え、個人情報も必要最低限の提示に抑えられるなど患者様・ご家族様に対するより良い支援をしていくための一つのツールとして、medical B.I.G. netが今後大きな役割を果たしてくれるであろうと期待しています。
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医療法人社団三喜会 鶴巻温泉病院
医療ソーシャルワーカー
渡邊 慶子 さま