平塚共済病院様インタビュー
- あいマッチ導入前の入退院調整業務の負担や悩み 普段私たちは、病院や施設への入院・入所や在宅でのサービス利用を電話で相談することが多いです。病状やADL・家族情報、本人の意向などを説明する必要があり、時間がかかります。しかし業務の中では面談や会議、特に緊急の相談などを優先することが多いため、予定が途切れない日は電話相談する時間が確保できなかったこともあります。
電話でやり取りが多いため、院内外含め面談中に連絡が何度も入ってくることもあります。それによって面談を中断され、込み入った相談では電話自体出られないため、相談者・相談先共に時間が取られてしまいました。
基本的に急性期病院では入院期間が限られ、早期の退院調整が求められます。そのため一つのケースにかけられる時間が少ないです。しかし複数箇所相談が必要なケースもあり、他機関へ同じ内容を何度も説明することは時間もかかり負担がありました。相談先が多いと宛先によって書類の編集や、書類を処分する手間が増えストレスと感じていました。
- あいマッチをご利用した運用内容や変わった点、効果など
あいマッチは一度に複数箇所へ相談をかけることができ、転院調整のための電話とFAXの回数が減りました。相談先との電話の回数が減ったことで以前より院内外含めて連絡が取りやすくなりました。また、受け入れの返事が早くなり転院・施設への調整、往診への相談がしやすくなったと実感しています。空き状況も随時更新されるので、効率よく打診をすることができています。
今までは相談箇所の分だけ書類をFAXする必要がありましたが、一度資料をFAXするだけで相談先全体に資料を見せることができるようになりました。時間短縮になるだけでなく、個人情報流出のリスクも減らすことができています。結果として一つのケースの調整する時間が短縮され、担当できるケースの数が増えたと感じています。
- 受け入れの折衝先の選定、折衝の操作や患者情報などを伝える方法について
地図で患者の自宅から近い施設や病院を選定することができるため、近隣市外でも患者や家族にとってアクセスが良い場所で探せます。
希望するサービス区分が細かく設定されているため、選択するだけで簡易に条件を絞ることができ相談する時間の短縮にも繋がりました。選択内容も後から変更でき、患者さんの状態や方針が変わったとしても簡単に相談内容等を切り替えられることも魅力の一つです。
チェック項目だけではなく文章を記載する欄があるため、こちらが必要と感じる情報を簡潔に伝えることもできます。電話でないと伝わりにくい細かな情報も、文章の工夫によって電話に近いコミュニケーションを再現できます。特にチャット機能もあるので、情報の補足や、今まで電話でやり取りしていたような内容をメッセージで送ることも可能です。また相手の予定やお昼時など時間を気にせず利用し、自分が相談したいタイミングで折衝ができます。それによって自分のスケジュール調整もしやすくなったと感じています。
- その他参加検討中の施設へのメッセージ、今後の期待など
最初は電話での調整が普通であったために、ネット上のやり取りに少なからず抵抗がありました。しかし、使用してみると実際に相談先とのやりとりがしやすくなり、調整の負担が軽くなりました。また、電話の使用回数や紙の使用量を減らすことができるなど、資源の節約にもつながっており、様々なところで効果を実感することができました。
参加施設が増えれば増えるほど、その機能・効果が高くなると考えられます。例えば近隣だけではなく、市外・県外へと範囲を広げられた場合、普段やりとりがない他機関との連携もとりやすくなることが期待されます。
特に今後期待したい点としては、在宅調整に関わるサービスでの利用です。現在は、往診医依頼のみで利用しています。今後、居宅介護支援事業所や訪問看護などの参加が増えれば、ボタン一つで様々なサービスへ依頼をすることも実現できるのではと考えています。
あいマッチはコロナ禍でリモートや電話での対応が増えてきた中で、今の時代に合ったツールだと思います。患者さん家族への支援をより充実させていく一つの手段として使用を検討して頂ければと思います。
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国家公務員共済組合連合会 平塚共済病院
医療ソーシャルワーカー
齋藤 恭平 さま、高橋 ひめこ さま